古代ローマ末期の貴族は自由人(選挙民)を供応・接待ずけにしたようだが、

f:id:tetayuu:20150506102355j:plain

 

どうも体制・政権末期はこの事が共通している様に思える。

今のアメリカが重なって見えるような気がする。

映画監督でもあり・経営者の経験もあり・公的部門勤務の経験ありと多才な

 チャールズ・ファーガソンがその著書「強欲の帝國ーウォール街に乗っ取られたアメリカー藤井清美訳ー早川書房」で、現在のアメリカの衰退とその原因について次のように述べている。かなり長いが引用する。

『1970年代後半から、アメリカの主要産業はアメリカという国のシステムの決定的な弱点に気づいて、それを利用するようになった。それを利用すれば、競争原理を免れることができ、それが無理な場合でも少なくとも和らげる事が出来るのだ。ズバリ言うと、カネで人を動かすほうが、きちんと仕事をするよりはるかに楽だということに気づいたわけだ。

・・・・・・・アメリカの政治家・学者・規制官・監査人・政党は、実に買収しやすかった。彼らの組織統治システムはずいぶん前の時代に合わせて設計されたもので、彼らを堕落させるための本格的な活動に耐えられるようにはつくられていなかったのだ。

そのため、衰退に向かっていた企業の経営陣は1980年代から、取締役を買収する、元政府高官を取締役に据える、元政治家をロビイスとして雇う、選挙キャンペーンに献金する、学者に金を払って独占禁止訴訟で証言させるといった策を、ますます積極的にとるようになった。これらの企業は互いに合併したり、生産を海外に移転したり、社員の賃金や付加給付を削減したりした。また、独占禁止法の適用緩和・環境規制の適用免除、減税、有利な会計基準、国内調達規定による外国企業との競争からの保護を要求し、見事に獲得した。

・・・・これらの事を実現するために、アメリカの大企業や銀行や裕福な個人は、30年余り前にこのプロセスが始まったときから、前例の無い形でアメリカの政治カネを送り込んできた。送り込むカネの量は、最初は川だったが、それから洪水になり、今では海になっている。

・・・・このカネは往々にして無党派的、もしくは超党派てきで、最近の言葉を使うと「ポスト党派的」だ。多くの富裕な個人が今では同時に2つの政党に献金しているし、所属政党に関係なく現職議員に献金している。ゴールドマン・サックスは、上級経営陣に民主党支持者と共和党支持者を同数そろえ、それぞれ1人を最上位に据えるという用意周到な方針をとっている。企業はロビイストや取締役を、両党の中からほぼ同数選んでいる。

・・・・選挙支出の増大は、もう一つの危険な影響も生み出し始めている。政治家のウソに対するメディアの監視が弱まっているのである。

ありがたいことに、アメリカには今なおきわめて活発で独立した自由メディアがある。だが、メディア産業、とりわけテレビと新聞は、視聴者・読者も広告もインターネットに移行したため、次第に経営が苦しくなっている。

この期間に、従来のメディアでの広告を大幅に増やし続けてきた部門が1つある。政治である。・・・」

少し引用が長くなったが、要は70年代までの好調に企業が安住し、世界経済でアメリカは遅れをとった。

対抗するために、持ち前の圧倒的な独占力で全ゆる機関という機関を金・ロビー活動などで寄生的工作を仕掛けた。企業改革より簡単で・コストも安いからである。

これによって、国家が益々衰退し・腐朽がすすんでいるのが、今のアメリカの現状と言えるだろう。

阿倍政権はそんなアメリカに目下の同盟者よろしく、最近の戦争立法・TPP・沖縄と譲歩に譲歩を重ねている。また、国会運営も、アメリカを見習っているのではと思えるほどである。日本のマスコミにもこの傾向は現れてきている様にも思える。

アメリカの失敗した道をいつまで踏襲していくつもりであろうか。